カッコウの許嫁

カッコウの許嫁 感想(ネタバレ注意)

今回は週刊少年マガジンに連載されている『カッコウの許嫁』のコミックス第1巻を読んだので、感想を書いていきたいと思います。

例のごとくネタバレありで書いていくので、ご注意ください。

あらすじ

主人公の海野凪(うみのなぎ)は、出生時に赤子の取り違えにより、本当の両親ではない家庭で育った16歳の高校生です。

その事実が一か月前に発覚し、互いの両親の計らいで本当の親に会うことになった凪でした。

凪の妹、幸(さち)は兄が「あっちの家の子になるわけ?」「やだな・・・お兄ちゃんいなくなったらやだよ・・・」

と心配しますが、

今まで16年間この家で育った凪にしてみれば今更新しい親は受け入れ難く、

「バカだな幸! いなくならないって! そのために会うことにしたんだよ・・・」

と安心させます。

会って「そっちの家の子になるつもりはない」とガツンと言うことが凪の目的でした。

そして本当の両親に会うための道すがら、一人の少女と出会います。

その少女は橋から今にも飛び降りようとしており、咄嗟に凪は全力で止めて橋から引きずり下ろします。

少女は天野エリカ(あまのえりか)と名乗り、飛び降りるように見えたのは自殺するふりをした動画をインスタに上げて炎上させ、自身の許嫁と結婚させられる問題を解消しようとしていました。

しかし凪に阻止されたことをきっかけに、凪が超名門進学校の生徒であることを知り、

凪に彼氏のフリをしてもらうことを提案します。

エリカ

「実は私には深く愛し合う彼氏がいるのです! なんと彼はすっごい頭が良くて将来有望! めちゃめちゃ私を大切にしてくれるの。『なんだエリカ。それなら早く言ってくれれば良かったのに!!』 こうして結婚の話はなくなりましたとさ! めでたしめでたし♥」

「ですが残念。現実は失敗に終わります。なぜなら俺に協力する気がないからです」

エリカ

「あ?」

と凪は拒否しますが、エリカは彼の弱みを握り、強制的にOKさせることになります。

ツーショット写真を撮り、それを親に送信するも「面白い冗談だね」と一蹴されます。

しかしその写真を撮るシーンをエリカのファンに目撃されて絡まれ、そのファンを撃退する凪を見てエリカは閃きます。

「私もぶん殴ればいいんだわ・・・!!」

結婚相手を殴ってその場をめちゃくちゃにするという物騒な発言をし、彼女なりの解決方法を見つけて、その場は別れることになります。

去り際、エリカはこう告げます。

「結婚相手が凪くんだったらよかったのにな・・・・・・! なーんて。さよなら」

その後、本当の両親と育ての両親が揃う会合に向かった凪は、実の両親と会います。

実の両親と育ての両親は、凪にも秘密にしていたことがありました。

それぞれの両親4人は、実の子も、16年育てた子も、どちらも大切だと言います。

育ての母

「そこでぇ! 二人が結婚しちゃえばあ、二人とも自分の子供になるって発見しちゃったんだよねぇ!!」

実の父

「娘からのメールの写真を見た時はびっくりしたよ。まさか二人がすでに恋人同士だったとはね!」

「は・・・?」

実の父

「改めて紹介するよ。君と取り違え子になってしまった、娘のエリカだ

そうして再会した凪とエリカでした。

お互いが驚愕と動揺につつまれ、エリカは「でも約束は果たさなきゃ!!」と拳を振り上げ、全力で凪を殴るのでした。

後日の新学期、凪はある少女、瀬川ひろ(せがわひろ)に宣戦布告します。

「今度の実力テストッ。必ずお前に勝つからなッ!!!」

ひろ

「えっと・・・誰でしたっけ?」

ひろはテスト、成績の実力が学年1位の少女で、対して凪は学年2位でした。

凪はひろにずっと片想いしており、ひろは好きなタイプが「私より頭がいい人」と聞いたことで、

1位を取ったらひろに告白することを心に決めていました。

同時刻、育ての家庭での妹、幸はこう思いました。

(そっか・・・お兄ちゃんてお兄ちゃんじゃなかったんだ・・・)

エリカも改めて動揺しながら呟きます。

「凪くんが許嫁・・・!?」

かくして運命は動き出した。これは壮絶な”恋の物語”である

というナレーションと共に1話が終わります。

感想1 フラグ乱立。それが主人公の定め

なんというか、『五等分の花嫁』や『ニセコイ』を足したような印象は受けました(^_^;)

まあ上記二作を読んだ時点で「どこかで見た設定」だと私は感じたので、

やはり「過去作と似た設定の世界観でも、その中でオリジナリティーがあれば問題なし」と考えている私には余裕でアリな内容でした。

そして『山田くんと7人の魔女』の吉河美希先生らしい作品でもありましたね。

第1話の時点で3人のヒロインとのフラグを示唆される展開は流石でしたw

故意もあり偶然もあり、まあことあるごとにフラグを立てまくる。

「えっと・・・誰でしたっけ?」

と完全に脈なしと思われたひろにすら、彼女に勝って1位になり、実は負けず嫌いなひろの性格も合わさってほぼフラグを立てる。

しかも1巻の時点で上記の経緯からひろに告白するという展開の早さ!

そしてひろにも許嫁がいるという衝撃の事実で1巻終了。

流石に面白いし引きも上手い♪

義妹と判明した妹との絡みも今後楽しみですね♪

感想2 疑問点

まあ気になった点を挙げるとするなら、男女で赤子の取り違いってあるんですかね?

とまず思ったことです。

1話冒頭で、凪からしたら育ての母親が「生まれましたよ。かわいい女の子です!!」と、

産婦人科の看護師さんにそう言われていたのに、しかも今では当たり前に母体にいる時点で性別は分かるのに、

なぜ男であることに疑問を抱かなかったのか(^_^;)

事前に性別知らなかった(あえて知らないままでいるご家庭もある)のかもしれませんが、あの看護師の言葉で分かるのでは?

そしてそれは凪の実の両親側にも言えるはずですがw

まず大前提の赤子取り違えの時点でちょっと無理がある設定な気がします。

しかしそれをツッコむとこの物語が成立しなくなってしまうので、そこをツッコむのは野暮かもしれません。

もう一つは、やはり主人公のフラグ乱立具合から、主人公が読者に好かれるかどうかということ。

ギャルゲーの主人公しかり、こういう「一人の男性が複数人のヒロインから想いを寄せられる(今は好意を抱かれなくともこの先に大抵そういう展開になる)」作品に共通するのは、

それぞれのヒロインに魅力があればあるほど、それぞれのヒロインにファンがつけばつくほど、

主人公が嫌われるということですw

モテすぎというツッコミもあるし、顔が良くて性格も良い(性格に難があるヒロインも多いが、フィクション上ではそれも個性として魅力)ヒロインが、

何で今まで世の男性にほっとかれて都合よく彼氏がいなくて、挙句に(大抵冴えない設定の)主人公を好きになるのか。

ましてやメインヒロインを始めとする上記の設定のヒロインのほぼ全てがw

という残念ながら設定の時点で、特に男性読者から嫌われる宿命がこういう主人公にはあるのですw

・・・・・・私の主観も大いに入ってますがw

ですが主人公は、その主人公の視点で物語が進むことが多いのですから、主人公を読者に好きになってもらえないと読者は苦痛でしかないわけです。

まあこういう作品は主人公が優柔不断で読むのも苦痛になった作品もありますが、ヒロインの可愛さで人気作になった作品も多いので、

主人公が全てではないでしょう。

でも主人公を蔑ろにする作品は、個人的には絶対好きになれないのです。

その上で凪を見てみると、

・見た目はまあイケメン(私の主観もありますがw)。

・頭が良く超有名進学校に通い、そこで学年2位の成績(1巻終盤で1位に)。

・頭が良いということのきっかけは、育ての両親の家が裕福ではなく、「楽をさせてやりたい」という動機から猛勉強学費免除の特待生で上記高校に入学(1位になってひろに告白する動機は↑より後でそこそこ最近だと思われる)。

・つまりめちゃくちゃ優しく、面倒見も良いから義妹を始めとする家族からも好かれている。

・飛び降りようとする(ように見えた)メインヒロインを速攻阻止する程の行動力があり、弱み握られたとはいえ彼氏のフリに了承。

・つまり知り合ったばかりのメインヒロインの悩みも親身に聞く。要するにお人好し。

・育ての両親がヤンキー気質なのもあり、ケンカが強い。メインヒロインに絡むヤンキー数人を速攻ボコって退散させる。

・育ての両親の実家が定食屋なのもあり、料理上手。

・とにかく努力家で、高熱を出そうと上記の(二つの)動機から常に勉強しようとする。

・・・・・・うん、ラノベの主人公かな?w

とか思いましたが。

やはりこういう主人公はテンプレなので、そこをツッコむべきではないのかもしれませんねw

ただ、私が分かるだけでもあれだけ箇条書きにして良い点を挙げられるぐらい魅力ある主人公なのは確かです。

決して蔑ろになどしていないのは安心しました。

果たしてそれが吉と出るか凶と出るか、読者にとってはまだ未知数ですが(^_^;)

感想3 ヒロインの可愛さ

『山田くんと7人の魔女』の時も思いましたが、吉河先生が描くヒロインめちゃくちゃ可愛いですよね。

見た目もスタイルも良い女性が、ツンデレ気質で素直になれないとか負けず嫌いとか、

とにかく見た目だけの可愛さだけではない、性格からくる可愛さも完璧です。

こういう作品はヒロインがめちゃくちゃ可愛いが故に、

最終的には主人公から選ばれるヒロインは一人なわけで。

その内の何人かが主人公に振られる運命になるからこそこういう作品は主人公にヘイトが集まる要因にもなるのですが(^_^;)

でも主人公以上に魅力がないといけないのがヒロインですから、それぞれのヒロインがカワ(・∀・)イイ!!と思われるからこそ、

その完璧な可愛さを持つヒロインに好かれる主人公の凄まじさが引き立つのもあるわけです。

そしてその可愛さを描く能力が吉河先生は上手すぎます!

メインヒロインのエリカは、お金持ちの家庭(本来なら凪がその立場だったわけですが)で育った割にそこまでワガママな性格ではないですし、

手が出る暴力もあったりしますが(^_^;)

「もっと仲良くしたいってどうして言えないんだろう・・・!」と、

実の両親と仲良くしたいのにそれが言えないという、めちゃくちゃ好感が持てる悩みを持っていて、

それが凪の力によって解消され、実の両親と仲良さげに過ごせたエピソードはぐっときました。

もう一人のヒロイン、ひろもドジっ子で主人公にぶつかってくる程のほんわかした性格かと思いきや、

主人公に一度負けて1位を取られたら

「次の実力テストで1位をとるのは私!!」

と逆に宣戦布告し返されてしまうという・・・

「言っておくけど今回のテストで1位をとれたのは私が法事で学校を休んだからだから!!」

とか、

そして次にいざ本当に実力でひろを負かした後も、

「でもそれッ。今回だけだよね!!? たった1勝しただけじゃん!! 通算1勝10敗1不戦勝!! まだまだ私の方が上だから!!」

やばい、子供のような理論で「総合的には私の方が上!!」という凄まじい負けず嫌いが可愛すぎるwww

「えっと、誰でしたっけ?」と最初凪のことを覚えてもいなかったのにw

そして最後に義妹である幸。

残念ながら1巻では幸メインの話はありませんでしたが、

既にギャルゲーを始めそういう作品を知り尽くしている同志諸君は分かるでしょう。

義妹の時点で今後主人公と何かないわけがないとw

と、今後が非常に楽しみになった作品でした♪