感想

鬼滅の刃 20巻 感想(20巻のネタバレ注意)

タイトル通り、鬼滅の刃20巻を購入して早速読んだので、感想を書いていきたいと思います。

ジャンプ本誌の、この先の展開まではこの記事でネタバレはしないつもりですが、この20巻のネタバレは含むので、一応ご注意ください。

感想は目次の02からになります。

売り切れ&転売も

感想とは言いましたが、まずこの鬼滅の刃20巻が発売日に速攻売り切れ続出しているそうです。

相変わらず凄まじい人気ですね(^_^;)

この最新巻を買うために本屋やらコンビニやら漫画が売ってる店に長蛇の列ができていたそうです。

新型コロナウイルスの影響で3密を散々言われているのにも関わらず、です。

しかも特装版(キャラクターイラストのポストカードセット付)に至っては高額で転売もされているようです。

https://kimetsu.com/comics/20_21_tokusouban/

https://www.oricon.co.jp/news/2162004/full/

私も鬼滅の刃の大ファンなので、こういう状況になるのも分かります。

分かりますが、もう少しなんとかならなかったのかと💦

まあ私も購入してはいるのですが、私の場合は電子書籍版を購入したので、当たり前ですが並ばずに購入できました。

電子書籍版では特装版は諦めるしかないですが。

さらに電子書籍は紙の本が今後少なくなってしまう危惧から、できたら紙の本を購入してほしいと願っている方々も多いようなので、賛否両論はあるでしょうね(^_^;)

そして転売は論外ですね。

どうしてこの状況でそこまで自分のことだけを考えていられるのか。

自分にお金が入ればそれで満足なのか。

自分さえ良ければいいのか。

↑のニュースでも書かれていますが、特装版は完全受注生産限定ではないので、売り切れても必ず重版されるそうですから、どうか転売ヤーから購入するのは我慢して頂きたいところですね💦

感想。上弦の壱、黒死牟

紛れもなく、この20巻の主役でした。というか玄弥の回想とおまけの一幕以外では炭治郎すら登場しませんでしたね(^_^;)

上弦の壱であり、無惨を除けば最強の鬼である黒死牟ですが、かつては鬼狩りであったことから呼吸を使えるのです。

まず鬼の不死性。体力(いわゆるスタミナ)も鬼はほぼ無限。鬼としての性質はそのままあるのに、身体能力を極限まで高める呼吸を使います。

鬼だから攻撃が当たっても死なないのに、上記呼吸のおかげもあってか最初は彼に攻撃を当てることすらできていませんでした。

善逸の兄弟子、獪岳が鬼となった時も呼吸を使うのは同じでしたが、獪岳はまだ鬼になりたてで血鬼術を使いこなせていませんでした(万全ではなかった)。

なので獪岳とは違う、完全な鬼となった状態での呼吸を使う剣士なわけです。

それはつまり、絶望です。

もはや無双です。

月の呼吸という、本作きっての重要人物が使う日の呼吸の派生ながら、月のエフェクトをそこら中に出しながらの斬撃。

しかも月のエフェクトが飛び道具みたいに当たり判定がある始末。

悲鳴嶼、実弥、無一郎、玄弥の4人がかりでも圧倒される(その内一人は瀕死、もう一人に至ってはほぼ死亡が確定)。

おまけに頚を切っても死なずにさらなる異形化、さらなる大暴れ

某ホラーゲームのキャッチコピー

「どうあがいても絶望」

を思い出しました(^_^;)

とにかく対峙する鬼殺隊4人と、何より読者に与えた絶望を印象付けたキャラクターでしたね。

それでいて後述する人間時代のこともあり、その反則的な強さも相まって彼の魅力が存分に詰まった巻だったのは間違いないでしょう。

しかしそれでも、無一郎と玄弥の決死の覚悟によって討ち取る展開が涙を誘いました💦

感想。黒死牟の人間性

鬼は全員元々は人間だったこともあり、もちろん黒死牟もかつては人間でした。

人間時代のことを簡単に書くと、

本作での間違いなく最強キャラを弟に持った

ことで嫉妬と憎悪の塊となり、そこを無惨につけこまれた結果だったわけですね。

彼は弟の強さの秘密を知り、自らもその境地に達するために鬼狩りとなります。

弟と同じ痣(身体能力が飛躍的に上昇する呼吸とは違うタイプの身体強化のようなもの)を発現させるも、それが寿命の前借りとなって長く生きられないことに絶望します。

弟の実力に近づきたいのに研鑽する時間もなく、自分が死ぬことになるしその業(わざ)が失われ、

自らの能力を受け継げるほどの強い後継者もいなかったことから、不死の鬼となる道を選んだわけですね。

彼の台詞に以下のようなものがあります。

「人を妬まぬものは運がいいだけだ。出会ったことがないだけだ。神々の寵愛を一身に受けた者に。全てを焼き尽くす程強烈で鮮烈な太陽の如き者に」

正直その弟の強さをジャンプ本誌も読んでさらに知っている私からすれば、物凄くその言葉が分かりますし、無理もない気がします。

弟である継国縁壱が、生まれながらにしての最大級のチートキャラなわけです。

ジャンプの「友情、努力、勝利」のうちの、努力を全否定されるかのような生まれながらの最強存在なのです。

そんな存在を弟に持ったら、さぞかし苦労するでしょうし嫉妬するのも無理ないと思います💦

劣等感とコンプレックスの塊になると思います。

前述のように読者に絶望を与えた強さである黒死牟を、寿命がこなければ瞬殺できていた強さなのです。

その時80歳を越えた年齢だったのにも関わらず、です。

しかしこのエピソードによって、異質な強さを持っていた黒死牟こと継国厳勝も、非常に人間くさい部分を今でもちゃんと持っていたことにどこか安心もしました。

同時に、やはり鬼となった者もかつて相当苦労して悲しい時代があったことが感動もしました。

上弦の参の猗窩座の時もそうでしたが、敵である鬼の背景を描いて、炭治郎も言っているように「鬼も悲しい存在」だということをこれでもかというぐらいに描いてくれますよね。

鬼は見た目の異形さと強さと人間を食う性質も合わさって、読者にとっても基本は恐怖の対象です。

それが人間だったころのエピソードを描くことによって、「同じ人間(だった)」ということが分かって、恐怖の対象だった鬼がとても身近に感じられるわけです。

伍峠先生はそれが物凄くお上手ですし、私も黒死牟に物凄く感情移入してしまいました。

弟の縁壱が妬ましく憎悪の対象だとしても、幼い頃に自分があげたガラクタの笛を、弟がそれこそ後生大事に持っていたことが分かった瞬間の涙。

その笛を今度は鬼殺隊に倒されるまで自分が持ち続けていたことで、弟に対して嫉妬と憎悪だけではない感情も持っていたことが最後の最後に分かる描写。

もう「感動」という一言だけでは言い表せないほどの、何かを感じました(語彙力がないのが悔しいです💦)

感想。その他

個人的には、継国縁壱をよく知る炭治郎と対峙してほしかったのはあります。

そもそも黒死牟の初登場時は「あの過去の記憶の剣士が鬼になったのでは?」と思う人もいたでしょうし、少なくとも私はそう思ってしまっていたので(^_^;)

ですが猗窩座との戦いでボロボロだったでしょうし、後にジャンプ本誌で分かるエピソードで炭治郎もようやく縁壱の本当の想いが分かるので。

つまり黒死牟と戦う時点では、まだ炭治郎も縁壱が何を考えていたのか分からないので、もし黒死牟と会ったとしても兄弟のすれ違いを完全には解決することはできなかったでしょう。

炭治郎と会うことはなかったわけですが、それでも黒死牟の方は「日の呼吸を使うものは殺しつくしたのに何故お前(縁壱)の呼吸は残っている」という台詞からも炭治郎を認識していたようなので、会わなくともしっかり意識はしていたと分かっただけでも十分でした♪

それと、やはり無一郎と玄弥ですね💦

ジャンプ本誌でも読んだのでこの展開は分かっていたわけですが、改めて読むときつい💦

特に無一郎は絶対人気あったキャラだと思いますし、読者の皆さんは衝撃的だったでしょうね💦

それでももう虫の息の状態だったのに、突き刺した刀を決して離すことなく、初めて赫い刃を顕現させて勝利に大きく貢献したのは泣きそうになりました。

玄弥の方もようやく兄である実弥の思いを知って和解できたのに、実弥は玄弥を戦いから遠ざけたかったのにこの仕打ち、辛すぎます💦

ある意味この不死川兄弟も継国兄弟と同じくお互いの想いを知らず、ずっとすれ違っていたわけですね。

違う点は継国兄弟は最後までお互いの想いを知ることができなかったことでしょう。不死川兄弟はそれを知れたから和解できました。

そういう対比にもなり、黒死牟と対峙したメンバーに不死川兄弟がいたのは果たして偶然だったのでしょうか、とも思いました。

あと不死川家についても疑問が残ります。

兄は稀血(鬼を酔わせて弱らせる)、弟は鬼食い(鬼ないし鬼の部位の一部を食うことで身体能力強化、血鬼術を使用、本物の鬼ほどじゃないにしても不死性を持つ等)、何故そういう能力を持つに至ったかの説明がないですよね。

不死川家がそういう家系だったとしか思えませんが、そういう家系だったとして何故そういう家系になったのかを知りたいところです。

不死川家の先祖がかつて鬼化していたとか?(黒死牟の玄弥に対する台詞から、過去にも鬼食いをしている鬼狩りがいたそうなので)

でも鬼になったら人間には戻れないし、人間に戻れる薬は今になってようやく完成したので、遥か過去の時代に人間に戻れてその後も子孫を残すというのは考えづらいです。

鬼になっても食人衝動をある程度抑えて人間に好意を持って(あるいは興味本位で?)、人間と鬼の混血児が生まれてその後何世代も続いたとか?

上弦の弐の童磨のように「正体に気づかれるまで人間の女性を殺さずに自分の元に置いて共に暮らしていた」というエピソードがあるので、共に暮らす内に情がわいて・・・というのもあり得るかな?

まあ無惨様が絶対許さないか(^_^;) それに鬼と人間の混血が可能なのかも分かりませんし、可能性は低いですねw

そして最後に、おまけのキメツ学園。

狛治と恋雪が結婚しているのです。

狛治と恋雪が結婚しているのです。

大事なことなので2回書きましたw

例えおまけだとしても、パラレルワールドだとしても、

この二人が幸せに暮らせる世界もあったという事実が分かるだけで十分です。

最後の最後に、私自身も幸せをもらいましたw